給与ファクタリングは個人向けの資金調達サービスです。
個人が資金調達する方法としては、キャッシングやカードローンが有名ですね。個人向け資金調達サービスとして展開している給与ファクタリングも、近年よく名前を聞くようになりました。
名前を実際に耳にして「給与ファクタリングってなに?」「自分も使える?」と思っている人もいるのではないでしょうか。
- 給与ファクタリングとは?
- 給与ファクタリングと他の資金調達方法との違い
- 給与ファクタリングのメリットとデメリット
- 給与ファクタリングの利用方法
給与ファクタリングの基礎知識について解説します。
給与ファクタリングとは?
給与ファクタリングとは、給与をファクタリング会社に譲って、代わりにお金を受け取るサービスです。
給与とは、会社から従業員に支払われる一種の債権です。会社は従業員に労働の対価として給与を払い、従業員は労働によって給与を払ってもらう立場になります。会社にとっては「払わなければならないもの(債務)」。従業員にとっては「払ってもらえるもの(債権)」になっています。
給与ファクタリングは、会社から給与を受け取る権利(給与債権)をファクタリング会社に売却して、お金を融通してもらうサービスなのです。
給与ファクタリングの具体例や使いどころ
カンタンに給与ファクタリングの具体例を見てみましょう。
Aさんは急な出費で資金調達が必要になりました。給与日までは、まだ間があります。Aさんは給与ファクタリング会社に申し込んで、給与を給与ファクタリング会社に売ることにしました。
Aさんは給与ファクタリング会社から売却金を受け取り、給与ファクタリング会社はAさんがもらうはずだった給与を受け取りました。
給与の受け取り方には、Aさんが受け取ってから給与ファクタリング会社に渡す方法などがよく使われます。
金額はあくまで一例ですが、このような例で想像すると分かりやすいと思います。
給与ファクタリングは、急にお金が必要になったときや、大きな出費があるときなどに利用可能です。キャッシングやカードローンと使いどころはほぼ同じになります。個人が資金調達したいときに使えるのです。
給与ファクタリングの種類
給与ファクタリングには2つの種類があります。「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」です。
2社間ファクタリングは、給与を受け取る人(社員)と給与ファクタリング会社の間で行います。社員と給与ファクタリング会社で「売ります」「買います」で行うのが2社間ファクタリングです。
3社間ファクタリングは、社員と給与ファクタリング会社の他に社員の勤務先(会社)も登場します。会社へと給与ファクタリングを行うことを伝えて承諾を受け、手続きを進めるのが3社間ファクタリングです。
2社間ファクタリングは社員の勤める会社が登場しません。そのため、勤務先にバレるリスクが低い方法です。3社間ファクタリングは手続きに勤務先が登場するため、会社側に給与ファクタリングの事実がバレます。
通常のファクタリングとの違い
通常のファクタリングと給与ファクタリングの大きな違いは「会社向けか、それとも個人向けか」「対象債権の違い」です。
給与ファクタリングの対象は給与債権になります。通常のファクタリングは売掛債権などの会社間で発生する債権が主な対象です。
通常のファクタリングは会社と会社の間で発生する債権や、会社の営業上で発生する債権を対象にしていることが多いため、会社が資金調達したいときや債権を急いで現金化したいときによく使われます。銀行から融資を受けることが難しい場合にも、代わりの資金調達法として使われるのがファクタリングです。
給与は社員という個人と会社の間に発生します。給与ファクタリングは個人向けサービスで、通常のファクタリングは主に会社などの事業者(個人事業主や中小企業含、自営業む)向けサービスになっていることが多いという点も違いです。
キャッシングやカードローンとの違い
給与ファクタリングとキャッシングやカードローンは、3つのポイントが異なっています。
給与ファクタリングは借り入れではない
キャッシングやカードローンは借入(借金)ですが、給与ファクタリングは売買です。
キャッシングやカードローンでお金を借りるとコツコツ返済することになりますが、給与ファクタリングの場合は違います。売買によって給与ファクタリング会社からお金を受け取るという仕組みです。
給与ファクタリングには金利がない
カードローンやキャッシングに付きものの金利(利息)が給与ファクタリングにはありません。給与ファクタリングは売買なので、借り入れに付される金利などはないのです。その代わり、給与ファクタリングの手数料などが発生します。
給与ファクタリングは信用情報にほぼ関係なし
カードローンやキャッシングは審査において信用情報が重要になります。信用情報に滞納などの記録(いわゆる金融事故情報やブラック)があると、審査落ちする可能性が高くなることは有名です。
給与ファクタリングは借り入れではなく売買なので、信用情報はほぼ関係ありません。信用情報がブラックリスト状態でも基本的にサービスの利用が可能です。
また、キャッシングやカードローンなどで借り入れすると、後のローンやキャッシングの審査に多かれ少なかれ影響があります。給与ファクタリングの場合は借り入れではないため、ローンやキャッシングなどの審査には基本的に影響しません。
給与ファクタリングのメリットとデメリット
給与ファクタリングは個人の資金調達方法として注目を集めはじめています。ただし、サービス利用にはメリットとデメリットがあるため、注意が必要です。
給与ファクタリングのメリット
給与ファクタリングのメリットは4つです。
- 即日対応している給与ファクタリング会社がある。即日融資に近い資金調達も可能
- カードローンやキャッシングとは審査が異なるため、信用ブラックの人でも借りられる
- 給与債権を売ってしまうため、キャッシングやカードローンのような返済が不要
- 給与ファクタリングによって資金調達の幅が広がる
給与ファクタリングのデメリット
給与ファクタリングのデメリットも5つあります。
- 給与ファクタリングの仕組みが難しい。
→民法の債権譲渡(466条)や売買(555条)などがサービスの法的根拠と言われます。ですが、現状として法整備が追いついていないと指摘されているのです。法律に基づくサービスだと説明されていますが、個人での法解釈や判断は難しいですよね。
- 給与ファクタリングは法整備が追いついていないため悪徳業者が紛れている
- 給与ファクタリングは法整備が追いついていないためトラブルも多い
- 給与ファクタリングの手数料は高めに設定されている
- 会社に給与ファクタリングによる資金調達が知られるリスクがある
→3社間ファクタリングなど
給与ファクタリングの利用方法とは
給与ファクタリングを利用するためには、給与ファクタリングを提供している会社に申し込みを行います。申し込み後に契約して給与を譲り渡す。給与ファクタリングのお金を受け取るという流れになります。
以上が基本的な流れです。
なお、給与ファクタリングの種類や会社によって流れや手続きが微妙に異なることがあります。利用方法について不安や疑問があれば、事前に給与ファクタリング会社のサイトで確認するか、問い合わせをしておきましょう。
給与ファクタリングの利用はよく考えて
給与ファクタリングは給与債権の売買によって資金調達する方法です。即日対応してくれる給与ファクタリング会社もあるため、賢く使えば優秀な資金調達方法として活躍してくれることでしょう。
ただし、ルールの整備が追いついていない分野なので、トラブルや悪徳業者のリスクがあります。トラブル事例などもネットでかなり報告が挙がっているため、注意を要する方法ではないでしょうか。
資金調達方法は他にも不用品売却や現金化などがあります。リスクやサービスの理解度を考えて、より良い方法で資金調達したいですね。
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